パラタルクリブ
- 【読み】
- ぱらたるくりぶ
- 【英語】
- palatal crib
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 弄舌癖,とくに舌前突癖を伴う混合歯列期の開咬症例の治療に用いられる装置であり,舌癖防止装置,タングクリブ,タングスパイクまたはリンガルクリブともよばれている.基本構造は第一大臼歯を固定源とし,前歯部を避けて舌側弧線を製作し,咬合状態を考えて舌の突出を妨げるような柵(クリブ)や鋭利なトゲ状のワイヤーを鑞着した固定性のものが一般であるが,直接前歯部に突起物(リンガルクリートやリンガルボタン)を直接接着する方法や,ホーレータイプの床矯正装置に固定性のものと同様に柵やトゲ状の突起を組み込んだ可撤性のものもある.また,本装置は舌の行動によって上顎にも下顎(下顎の場合はリンガルクリブという)にも装着される.パラタルクリブは,器械的に舌の前方への突出を防止するので上下前歯の挺出や前歯部歯槽骨の垂直的発育が得られ開咬状態が改善されるが,パラタルクリブの装着により常に舌機能が順応するとは限らないため,舌の訓練を指導しながら使用することが大切である.本装置の使用は6~10カ月を目安に装着されるが,これにより舌突出癖は改善されても,患者にとってストレスになったりクリブやトゲにより舌の損傷や発音障害をきたしたり,また前歯部の開咬が側方に移行したり,舌圧によりパラタルクリブが沈下して大臼歯の挺出をきたす恐れがあるので注意を要する.
→不良習癖除去(防止)装置