ビムラー
- 【読み】
- びむらー
- 【英語】
- Bimler, H.P.
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- ビムラーのアダプターの考案者として知られるビムラーは第二次世界大戦中の顎損傷の治療に従事しているうちに,下顎骨の片側顎角部を損傷した患者の治療にあたり現在のアダプターの原型となる薄い上顎床とスプリントからなるアクチベーター様装置を考案した.この装置を実際に患者に応用することにより良好な治療成績が得られた事実よりビムラーは下顎の側方運動を行う筋活動により上顎歯列弓に拡大が起きるという仮説をとなえた.しかし,ビムラーはこの仮説を証明するために多数の装置を考案したが成功しなかった.その中で1949年,彼は新しい装置の考案に成功した.その装置は彼自身により“elastischer Gebissformer(弾性歯列矯正器)”と名付けられた.この装置が現在でも用いられている能動的作用と受動的作用を兼ねたビムラーのアダプターである.本装置は当時機能的矯正法を用いていた人々には受け入れられなかったが,その後発展した機能的矯正装置にはビムラーの新理論が受け入れられた.