プラセンタ療法
- 【読み】
- ぷらせんたりょうほう
- 【英語】
- placental therapy
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- プラセンタとは胎盤のことで,この抽出物を製剤としたものがいわゆるプラセンタ製剤(胎盤抽出物)で,我国では稗田憲太郎教授(久留米大学)が導入し製剤の開発が行なわれ,ヒト胎盤から得られたものをとくにヒト胎盤抽出物といい,特定生物由来製品として厚生労働省より医薬品として認可され販売されている.現在2種類があり,ラエンネック(laennec 肝機能改善剤,肝予備機能賦活剤)とメルスモン(melsmon 蛋白アミノ酸製剤)である.基本的にはこの2種類のプラセンタ製剤を皮下または筋肉(歯科領域では歯肉頬移行部付近)に注射(週3~4回・1回1~2ml)することにより,肝機能の回復,更年期障害等の回復をはかるものであるが,同時に体内で患者自身の身体の免疫力を高める作用がきわめて高く,種々のサイトカインを作り出すためにアトピー性皮膚炎,肩凝りや腰痛の改善,しみ・そばかす・しわ等の消失,美白効果などがあるため美容外科でアンチエイジング療法(通称若返り療法)に好んで用いられ,歯科においては顎関節症の疼痛除去・改善,いわゆる歯痛の除去,歯肉炎,歯周症の改善等に効果があり,かつ体内で各種サイトカインを作り出す作用があるため組織再生能力を高める作用を持ち,矯正歯科の領域にも利用可能と考えられている.