ボンディング法
- 【読み】
- ぼんでぃんぐほう
- 【英語】
- bonding technique
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- (同)接着法
従来,矯正治療に使用されていた全帯環装置は,バンドの製作の高度な技術と多大な労力が要求された.既成バンドが市販されるようになりこれらの点はかなり軽減されたが,全帯環装置では依然としてその調製にかなりの時間を要した.さらに歯にバンドを接着することは,口腔衛生的あるいは審美的見地からも好ましくない.そこで,矯正治療の簡素化のために歯にブラケットなど各種矯正装置を接着させる接着法が考察された.これがボンディング法である.このボンディング法は,ブオーノコア(Buonocore, 1968),ニューマン(Newman, 1964)によっト開発され,増原,三浦(1971)らによって1970年ごろから本邦においても一般化した.現在,ボンディング法は世界的に広く用いられ,矯正歯科治療上普遍的位置を確立したといえる.本邦においても臨床的に広く用いられており,歯に対するアタッチメントの接着はほとんどボンディング法が行われている.ボンディング法には,アタッチメントのポジショニングを模型上で調製後間接的に歯に接着するインダイレクトボンディング法と,直視下で直接歯に接着するダイレクトボンディング法がある.マルチブラケットシステムが主としてワイヤーの屈曲を最小限度とする現在の方式では,正しいブラケットポジショニングが成功の秘訣とされ,コンピュータを用いて正しいブラケットポジショニングでダイレクトボンディングを行う方法(Ortho CAD bracket service)も市販されている.