無力性口唇
- 【読み】
- むりょくせいこうしん
- 【英語】
- hypotonic lips,incompetent lips
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 無力性口唇は上顎前突や下顎骨発育不全ないし後退の様相を示す不正咬合者によくみられ,常に,閉鎖不全の口裂から上顎切歯が露出している.この場合,しばしば上顎切歯部歯肉は乾燥状態にあり,角化傾向がみられる.また,強い舌前突型の異常嚥下の行動型を示す.ここでいう無力性とは機能不全性あるいは頼りない「incompetent」と称すべき口唇の状態を示している.グレーバー(Graber,1972)によると,咬合状態の異常が指しゃぶり,舌前突癖,口呼吸などの外力によって生ずると,代償性の口顎系筋活動がその形態異常をより強めるようになってく驕Dそのうち,オトガイ筋や頬筋などの代償性活動が進行し,上下の口唇は本来の括約筋活動を行わなくなり,上唇は緊張性と機能性を失った状態になる.その結果,上唇は収縮して短くみえるとしている.
【治療】不正咬合の形態的改善に加え,舌や口輪筋などの筋機能訓練が必要不可欠となる.