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メッケル軟骨

【読み】
めっけるなんこつ
【英語】
Meckel’s cartilage
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
(同)下顎軟骨
 哺乳類の発生初期において下顎の原基をなす軟骨であって,第一鰓弓の下顎突起中に発生し下顎軟骨ともいう.メッケル軟骨は線維性の軟骨膜で覆われ,左右の下顎突起の癒合である正中線方向へ伸びている.左右のメッケル軟骨は正中線上で薄い間葉組織によって隔てられており癒合することはない.胎生6週中にメッケル軟骨の外側で間葉の増殖が起こり胎生7週にはこの間葉から軟骨外骨化が起こる.そして胎生10週までに下顎骨の原基がすべて軟骨外骨化によって形成される.メッケル軟骨は下等脊椎動物の下顎となるが,ヒトでは退化・消失し,下顎骨の形成には直接あずからない.しかし,この軟骨を取り巻く間葉組織の膜性骨化により下顎骨は形成される.