メビウス症候群
- 【読み】
- めびうすしょうこうぐん
- 【英語】
- Moebius syndrome
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- この症候群に関しては,1868年にvon Graefeが先天性両側末梢顔面神経麻痺と報告している.その後,Moebiusが1882年に小児の脳神経麻痺症例を加えて先天性両側顔面神経麻痺および外転神経麻痺を伴った症例について報告し,それ以来,ほかの先天奇形を含めてメビウス症候群といわれるようになった.
【成因】(1)神経原性説:脳幹部運動核の形成不全による.(2)筋原性説:筋組織の形成不全による.
【症状】先天的に両側の顔面筋を主として,他の脳神経の運動麻痺を伴っていることが多い.両側性末梢顔面神経麻痺(眼裂閉鎖不能,流涙,ベル現象,口裂閉鎖不全,流涎,仮面様顔貌,口笛不能,口唇音の構音障害など),両側外転神経麻痺がみられる.また,これらの麻痺による齲蝕や辺縁性歯周炎の発生率も高くなっている.顎骨形態については正常との報告から,小下顎症を呈するもの,下顎前突,巨顎症を示すものまであり,本症における顎骨形態の特徴は一定していない.
【治療】対症療法を主体として外科的再建術が行われており特別な治療法はない.