モデリングコンパウンド
- 【読み】
- もでりんぐこんぱうんど
- 【英語】
- modeling compound
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 熱可塑性材料で口腔内の印象採得用に用いられる非弾性印象材の一種.天然樹脂に可塑剤を加えた混合物に,粘り強さを与え,粘着性を減少させるために充填材が添加してあり,軟化温度は50-60℃である.この材料は熱伝導率が小さくて均一に軟化,硬化させにくく,ほかの印象材と比較して流動性がわるいため,印象法としては圧迫印象法となる.軟化方法として,材料を火炎にかざし,軟化する乾熱法と,適当な温水中で軟化する湿熱法とがある.熱可塑性の材料のため歯肉頬移行部などの筋圧形成が行えるので無歯顎の印象に適しているが,アンダーカット部の再現性は劣る.矯正領域では唇舌側弧線,Nance ホールディングアーチ等の作成時に用いる作業模型を製作するための作業印象(working impression)に用いられる.