弄舌癖
- 【読み】
- ろうぜつへき
- 【英語】
- tongue habit
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 口腔習癖の一種で,咬舌癖,舌前突癖,低位舌などがある.このうち,最もよくみられるものは舌前突癖である.
【原因】舌前突癖は,大部分が異常嚥下癖に随伴し,嚥下時に舌を前方に押し出すことにより惹起する.また,脱落歯の部位に舌を入れるような行為がいつのまにか咬舌癖として発現することもある.低位舌は,下顎前突に随伴してみられ,安静位で舌が下顎歯列内に低く位置し下顎前歯を超えて下唇と接触することもある.
【障害】開咬,前歯部の歯冠空隙,前歯部の前方傾斜,萌出障害および口唇閉鎖障害などを生ずることがある.
【治療】患者に悪影響に対する説明を十分に行い,異常嚥下癖に対する治療も必要である.また場合によっては,舌の前方前突を抑制するパラタルクライブ,リンガルクライブなどの不良習癖除去(防止)装置(habit breaker)を装着させる.