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言語障害(言語治療)

【読み】
げんごしょうがい(げんごちりょう)
【英語】
speech disorder(speech and language therapy)
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 言語障害とは話し言葉としての言語機能の障害により,話し手の情報伝達に不都合を生じている状態をいう.言語障害には構音障害(語音の省略,置換,歪み,添加など),音声障害(話し声の異常),話し言語のリズムの障害(吃音,早口症など),言語発達遅延などのほか,ある特定の疾患と関連したものとして,口蓋裂に伴う言語障害,言語中枢の障害(失語症),情緒障害(自閉症),聴覚障害(聾,難聴)などがある.言語障害者に対する治療活動は便宜上次の3つに要約される.(1)本人への働きかけ:患者の言語行動の回復,改善を目的に直接患者に対してとられるさまざまな処置であり,狭義の言語治療とよばれる.(2)環境への働きかけ:家族や周囲に対する働きかけで,障害に対する正しい認識を持たせることによって治療活動への協力を得る.(3)関係要因の管理:言語障害と直接的あるいは間接的に関係する諸問題について関連分野と情報の交換やしかるべき処置の有無を診査する.このように複雑多岐にわたる言語障害の治療は,長期にわたる多数の専門家の密接なチームワークが必須である.
→発音,口蓋形成術