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くさび(楔)状欠損

【読み】
くさび(くさび)じょうけっそん
【英語】
wedge-shaped defect、cuneiform defect
【辞典・辞典種類】
歯周病学事典
【詳細】
くさび状欠損は、通常1歯または数歯にわたり唇頬側面歯頸部付近にみられるエナメル質、象牙質およびセメント質を含む歯の実質欠損をいう。大きさや形はさまざまで、浅い皿状の陥凹から深いV字型を示すものがある。化学的因子と物理的因子が複合して起ると考えられているが、原因は不明である。
化学的因子:1)酸性飲料、柑橘類などによる脱灰、2)唾液pHなどの性状
物理的因子:1)不正なブラッシング、2)硬い歯ブラシの使用、3)磨耗性歯磨剤、4)過度の妻楊枝の使用、5)不適合なクラスプまたは義歯、6)咬合干渉
硬い歯ブラシを用い不正なブラッシングなどの機械的損傷による歯頸部磨耗は、しばしば歯肉辺縁の退縮を伴いエナメル質側が深く、根尖側は浅く断面が三角形のくさび状を呈する。その表面は滑沢である。一般的に上顎犬歯、小臼歯付近に好発する。