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歯肉歯槽粘膜境(移行部)

【読み】
しにくしそうねんまくきょう(いこうぶ)
【英語】
muco-gingival junction
【辞典・辞典種類】
歯周病学事典
【詳細】
歯肉歯槽粘膜境とは付着歯肉と歯槽粘膜との境界をいう。
付着歯肉は歯周組織なので、歯肉歯槽粘膜境は歯周組織と歯槽粘膜の境界である。さらに付着歯肉は不動性であり歯槽粘膜は可動性であるので、歯肉歯槽粘膜境は不動粘膜と可動粘膜の境界ともいえる。また歯肉歯槽粘膜境は付着歯肉の幅を測定する上で重要である。この境界部は肉眼的にはみつけにくいが、唇頬側では口唇や歯槽粘膜を牽引し、不動部と可動部をみ分けることによりみつけられる。また粘膜にヨードグリセリンを塗布することでも発見できる。しかしこの方法は、ヨード過敏症の人には注意が必要である。舌側または口蓋側では、口蓋粘膜に自然に移行しており、はっきりとした境界を示さない。付着歯肉は狭小の場合には、付着歯肉とともにこの歯槽粘膜にわたって歯肉歯槽粘膜形成術が行われる。