専門情報検索 お試し版

歯肉切除(術)

【読み】
しにくせつじょ(じゅつ)
【英語】
gingivectomy
【辞典・辞典種類】
歯周病学事典
【詳細】
歯周ポケットの除去を目的として歯肉を歯周底ポケットから切除する歯周外科処置の一つである。適応症としては仮性ポケット、浅い骨縁上ポケット、線維性歯肉増殖症、萌出不十分のため臨床的歯冠長を長くしたい場合などがあげられる。禁忌症としては、ポケット底部が深くて付着歯肉の幅が少いかまったくない場合、強い急性炎症のみとめられる場合、骨縁下ポケットが存在する場合などである。
手術用具の主たるものには、クレーンカプランのポケットマーカー、カークランド歯肉切除刃、歯間部用歯肉切除刃、歯肉鋏、歯肉整形用バーなどがあげられる。手術方法の概略は手術野を清掃、消毒、麻酔し、ポケットマーカーにてポケット底の位置を印記する。出血点を目安として、根尖方向からポケット底部に向けて45度の角度で切開を行う。不良肉芽組織を除去し、創面を整え、根面をスケーリング、ルートプレーニングしたのち、可動組織を覆わないよう注意して創面にパックを圧接する。