歯肉増殖(症)
- 【読み】
- しにくぞうしょく(しょう)
- 【英語】
- gingival hyperplasia
- 【辞典・辞典種類】
- 歯周病学事典
- 【詳細】
- 増殖とは組織を構成する細胞の数が増加した結果、組織または器官の大きさが増大することである。歯肉増殖は炎症性変化の結果として発現することが多いが、非炎症性変化としても認められる。後者にはダイランチン歯肉増殖症、歯肉線維腫などがあげられる。臨床所見としては辺縁歯肉や歯間乳頭部の増大がみられ、高度の場合には歯冠部にまで及び、咀嚼障害や歯の移動などを生ずることもある。非炎症性のものは硬く、出血傾向などがみられないことが多い。炎症性のものは浮腫性変化や発赤なども認められる。組織学的にはコラーゲン線維の増殖、上皮の過形成などがみられる。治療法としては、炎症性の場合にはプラークコントロールがとくに重要であるが、歯肉形態の異常が認められる場合には、フラップ手術や歯肉切除術などの歯周外科も必要になる。