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セメント質

【読み】
せめんとしつ
【英語】
cementum
【辞典・辞典種類】
歯周病学事典
【詳細】
【同】白亜質
歯根象牙質の表面を覆っている石灰化した結合組織。
その発生は、歯根の象牙質形成がほぼ終了し、表面が石灰化してしまうと同時にはじまる。この時ヘルトヴィッヒの上皮鞘が崩壊する。するとその間隙を通って歯小嚢の未分化間葉細胞が入りこんで象牙質表面に接触し、セメント芽細胞に分化してセメント質を形成する。
セメント質は歯の付着装置の一部で、歯根膜線維を介して顎骨を歯を付着させている。歯根膜線維の骨とセメント質に埋没している部分をシャーピー線維という。分布、厚さは、部位や年齢などによりさまざまだが、一般に歯頸部(CEJ付近)では16~60μm、根尖側1/3の部分では150~200μmといわれている。無細胞セメント質は歯頸側2/3、有細胞セメント質は根尖側1/3に多く存在する。しかし、両者の区別のしにくいところもある。