治療用義歯
- 【読み】
- ちりょうようぎば
- 【英語】
- treatment denture
- 【辞典・辞典種類】
- 歯周病学事典
- 【詳細】
- 新義歯の製作に先立って、治療の目的で、ある一定期間装着させる義歯を治療用義歯という。適応症としては、補綴学の立場から、1)長期間少数歯残存のまま義歯が装着されていなかった時、2)義歯が装着されていても不調であった時、などがあげられる。このような時には患者は独特のかみ癖を身につけていたり、異常な口唇、舌の運動をしたりするので、このような習癖を矯正するのも目的の一つであるが、何よりも義歯に馴れさせるのが最大の目的である。また、歯周病学の立場では歯周治療途中で咬合機能回復、残存歯の負担軽減の立場から治療用義歯を装着させる。この場合もっとも重要なことは、口腔内清掃を妨げるような設計はさけることである。プラークコントロールのしやすいものを心がけ、つねに残存歯の咬合関係はチェックしなければならない。