専門情報検索 お試し版

病巣感染

【読み】
びょうそうかんせん
【英語】
focal infection
【辞典・辞典種類】
歯周病学事典
【詳細】
【同】歯性中心感染
身体のどこかに細菌性の慢性炎症巣(原病巣)があり、それ自身はほとんど無症状であるが、これが原因となって遠隔の臓器に原病巣とは直接の関係なく、器質的あるいは機能的障害(二次疾患)が発生することを病巣感染という。
原病巣としては、扁桃、歯、副鼻腔、リンパ節、耳、胆嚢、虫垂、前立腺などがあり、とくに扁桃、歯、副鼻腔が重要である。
二次疾患としては、急性糸球体腎炎、リウマチ熱、蕁麻疹、多型滲出性紅斑、結節性紅斑、再発性アフタ、ベーチェット病、ネフローゼ症候群、紫斑病性腎炎、慢性関節リウマチ、皮膚筋炎、全身性エリテマトージスなどがある。原病巣が歯肉膿瘍、歯周疾患、敗血症型歯肉炎などのとき歯性病巣感染といい、二次疾患としては心疾患が重要である。抜歯後の菌血症により心疾患、とくに亜急性心内膜炎の発生する可能性もある。病巣感染の発生機序については、原病巣で生じた細菌性物質や炎症性産物によるアレルギーが重要視されている。