口腔癌
- 【読み】
- こうくうがん
- 【英語】
- oral cancer
- 【書籍】
- 口腔がん検診 どうするの、どう診るの 早期発見・早期治療を目指して
- 【ページ】
- 32
キーワード解説
口腔癌は、主に口腔を構成する組織から発生する悪性腫瘍全般のことを指す。口腔癌には口腔粘膜上皮から発生する扁平上皮癌をはじめ、唾液腺組織から発生する粘表皮癌、腺様囊胞癌、腺房細胞癌、骨組織から発生する骨肉腫や血管内皮細胞由来の血管肉腫などがある。しかし、口腔に発生する悪性腫瘍の大部分は、口腔粘膜上皮を発生母地とする扁平上皮癌でその85％を占める。その発生に喫煙と飲酒が大きく関与することがわかっている。口腔癌は放置すると、局所では病変が顎骨や筋肉内に浸潤発育し、頚部リンパ節への転移、肺など遠隔臓器への転移などを生じ、機能を温存した治療は困難となる。