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動脈硬化

【読み】
どうみゃくこうか
【英語】
arteriosclerosis
【書籍】
歯科衛生士 2007年8月号
【ページ】
26

キーワード解説

動脈硬化とは、動脈をはじめとする血管の弾力性が失われて硬くなったり、脂肪などさまざまな物質が血管内部に沈着して血液の通り道が狭くなり、血流が滞る状態である。動脈硬化が進行するといっそう血流が制限され、心臓、脳などの重要組織に血液が到達でき難くなり、虚血性心疾患(狭心症)などさまざまな障害が生ずる。そして、動脈が完全に閉塞したり、血流が滞った部分にできた血塊が流れ出て血管に詰まったり、あるいはもろくなった血管が破れることにより虚血性心疾患(心筋梗塞)や脳卒中(脳梗塞、脳出血)などを引き起こす。昨今注目されているメタボリックシンドロームを構成する肥満症、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)は動脈硬化の危険因子であり、重複して患った場合、動脈硬化のリスクを相乗的に高める。なお、虚血性心疾患、脳卒中は、日本人の死亡原因の2、3位を占め、動脈硬化は死亡原因の元凶ともいえる。