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口腔機能向上の現状

【読み】
こうくうきのうこうじょうのげんじょう
【書籍】
歯科衛生士 2007年7月号
【ページ】
42

キーワード解説

2006年4月の介護保険制度の改正により、介護予防への取り組みとして「口腔機能向上」という項目が新たに加わった。口腔機能を向上させることは、高齢者にとって大切な摂食・嚥下機能を向上させることであり、ひいては低栄養や誤嚥性肺炎の予防にもつながる。そして、そのために必要となるのが、歯科衛生士による口腔ケアなどの専門的アプローチである。その際、歯科衛生士は歯科医師の指導の下ではなく、単独で業務を行うことができるようになった。
しかし、現実には制度改正後、施設に出向き口腔機能向上業務を行う歯科衛生士の数は、増えていないという現状がある。その理由として、多くの歯科衛生士に自らが口腔機能向上業務の主体であるという自覚がないことが考えられる。そこでまずは自覚を持ち、医科や介護との協働に向けたコーディネーターとしての活躍が望まれる。