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注入型歯槽骨再生技術

【読み】
ちゅうにゅうがたしそうこつさいせいぎじゅつ
【英語】
injectable tissue-engineered alveolar bone regeneration
【書籍】
再生医療とインプラント
【ページ】
134~136

キーワード解説

再生医療の概念を用いた培養細胞による低侵襲な歯槽骨再生法のこと。骨形成能力は自家骨と比較して、早くすぐれるとされる。再生医療に必要な「細胞」「生理活性物質」「足場」の三要素のうち、細胞については間葉系幹細胞(MSCs)を応用する。また、生理活性物質と足場については、自己血液から遠心分離し、精製した多血小板血漿(PRP)を用いる。
方法は、まず移植前に採取した骨髄液から間葉系幹細胞を選択的に培養し、血液(自己血清)を加えて1か月ほど増殖させる。必要な細胞数に達したら特定のサプリメントを加え、骨芽細胞に分化誘導する。手術前日に多血小板血漿を調製し、さらに当日に細胞、多血小板血漿、トロンビン、塩化カルシウムを混合してゲル化させ、患部に注入する。このようにして、賦形性をもち合わせた培養細胞の移植を可能とした。