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口唇ヘルペス

【読み】
こうしんへるぺす
【英語】
herpes labialis / cold sore
【書籍】
歯科衛生士 2007年10月号
【ページ】
54

キーワード解説

口唇ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルスによって口唇皮膚やその周辺にできた小水疱の病変を指す。はじめは赤唇部と皮膚の境界付近に掻痒感や灼熱感を自覚し、その後小水疱の集簇が出現する。水疱は破れやすく、破れてびらんになった後、痂皮を形成。痂皮は、その後脱落して数週間で完全に治癒する。したがって放っておいてもよいが、ウイルスに対して効果のある軟膏があり、ウイルスの増殖を抑制し、臨床症状の持続期間を短縮させる。
単純ヘルペスウイルスの初感染のほとんどが不顕性であるが、発症した場合には疱疹性歯肉口内炎を引き起こす。顕性感染であろうと不顕性感染であろうと、ウイルスは三叉神経節に潜伏し、何かの原因で活性化され病変が出現する。ウイルスの活性化には、疲労、感冒、太陽光線刺激などが誘因になる。