Ni-Ti製ファイル
- 【読み】
- にっけるちたんせいふぁいる
- 【英語】
- nickel-titanium file
- 【書籍】
- the Quintessence 2008年2月号
- 【ページ】
- 99
キーワード解説
超弾性と形状記憶性をもったニッケルチタン(Ni-Ti)合金でできているマイクロモーター用ファイル。1990年代の登場時はいきなり折れるなどの問題があったが、それから進歩を経て大幅な改善がなされ、現在では第三世代のNi-Ti製ファイルが登場している。耐久性がある、柔軟性がある、根管壁への食い込みが少ない、根尖孔の移動が少ない、という利点をもつ一方、回転切削器具のためエンジンが必要、ステンレスファイルに比べ金属疲労がわかりにくい、製造過程が複雑なためコストがかかる、という欠点もある。
たとえば、第三世代Ni-Ti製ファイルの代表的なものの1つ「K3」は、「折れない」「根管壁の食い込みがない」「根尖孔の移動がない」という3つのコンセプトをメインテーマに製作された。ラジアルランド、ポジティブな切削角度、左右非対称なファイル断面、可変するコア(芯)直径、可変的なピッチ、非切削性の先端チップ、といったコンセプトに基づいた工夫が施されている。