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ラバーダム防湿法

【読み】
らばーだむぼうしつほう
【英語】
rubber dam dry field technique
【書籍】
QDT2008年2月号
【ページ】
94

キーワード解説

歯内療法・切削操作・充填処置などの歯科治療において、ゴム製のシート(ラバーダムシート)に穴を開けて患歯を露出させ、口腔内環境から患歯を隔離すること。これにより患歯が唾液の影響から守られ無菌的に治療することが可能となるとともに、高い防湿性により乾燥状態を保つことで接着にも有利となる。ラバーダムの効果としては上記の他にも、(1)舌・頬粘膜・口唇などがゴムにより押さえられ施術野が拡大される、(2)舌・頬粘膜・口唇などが保護される、(3)治療器具の嚥下などの事故を防止できる、などが挙げられる。ラバーダム防湿法は1864年にアメリカで紹介され、その効果が世界的に認知されている方法であるが、若干の経費や時間・手間を要することもあり、日本ではいまだ普及が進んでいない。しかし、治療における安全性・確実性を高めるため、適応となる場面、とくに歯内療法においては必ず用いるべきである。