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ウォーキングブリーチ

【読み】
うぉーきんぐぶりーち
【英語】
walking bleach
【書籍】
QDT 2008年3月号
【ページ】
136

キーワード解説

不確実な根管充填や外傷(打撲など)による歯髄壊死により歯が変色することがある。ウォーキングブリーチ法とは、そのような無髄歯の変色歯で、かつ歯冠形態が大きく失われていない場合に、薬剤を使用し歯髄腔内から漂白(ブリーチング)を行う方法。術式は、適切な根管充填後、歯頸部付近まで根管充填材を除去し、その部分にペースト状の漂白剤を充填する。漂白剤は30%過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウム粉末をガラス練板上で体積比約1:3の割合で混合し調製する。なお、ウォーキングブリーチ法は、アマルガム充填、サホライドなど薬剤による変色あるいは根管充填の不十分な歯に対しては効果がない、あるいは禁忌である。ウォーキングブリーチをはじめとする漂白法の基本的な利点は、色調改善を主訴とした患者に対し、歯冠形態を変えずに審美性の改善が可能だということにある。つまり歯質の削除量がない、もしくは少ないという意味で保存的な手法である。