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ドライソケット

【読み】
どらいそけっと
【英語】
dry socket
【書籍】
症例から学ぶ 歯科小手術プラクティス
【ページ】
36

キーワード解説

ドライソケットは抜歯後偶発症の一つである。抜歯窩は血餅で満たされているのが普通であるが、その血餅が分解、消失してしまい、陥凹して乾燥した状態を呈するため、この病名が付いている。原因は不明であるが、(1)局所麻酔薬内の血管収縮薬の過量による血行障害、(2)歯槽骨の骨壁が緻密なため出血量が少ない場合、(3)血餅と歯槽骨との結合が弱く、含嗽や食事の際に血餅が脱落した状態、(4)感染が原因で凝固能の低下を招いたため、などが考えられる。症状は抜歯窩で歯槽骨の露出を認め、疼痛がある。とくに接触痛は激しいことが特徴である。ときには放散痛、拍動痛、臭気を伴う場合もある。一般的に上顎より下顎に多く、大臼歯部で発生しやすい。