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ラミネートベニア

【読み】
らみねーとべにあ
【英語】
laminate veneer
【書籍】
QDT 2008年5月号
【ページ】
132

キーワード解説

ラミネートベニアは、主に前歯部で使用される修復物である。唇側あるいは頬側の表層(原則はエナメル質内)のみ歯質削除を行い、レジン系装着材料で支台歯に接着する。この手法は、接着技術の進歩により可能となり、現在では確立された修復方法の一つ。歯質削除量は非常に少なく歯質保全の観点で有利である。また、舌側は形成されず残っているためアンテリアガイダンスを保存できるという補綴的な面でも優位性がある。
 適応症には(1)変色歯、(2)形態異常歯(矮小歯など)、(3)隣接歯との間に歯間離開のある歯などが挙げられる。基本的には、形成の範囲がエナメル質内にとどまる症例のみが適応症と考えられる。パラファンクションのある患者の場合は修復物の経過に悪影響を及ぼすといわれており、十分な注意が必要となる。陶材でラミネートベニアを製作する場合は、耐火模型上にて製作されるのが一般的である。