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歯冠部切除術

【読み】
しかんぶせつじょじゅつ
【英語】
coronectomy
【書籍】
口腔外科ハンドマニュアル’08
【ページ】
267

キーワード解説

下顎第三大臼歯抜歯は、日常的に行われる口腔外科minor surgeryである。その術後合併症のひとつである下歯槽神経損傷と、それに伴う知覚異常・麻痺は、発生率0.5~1%と稀ではあるが、いったん発症した場合の患者の精神的・肉体的負担は大きい。近年では、医療訴訟の見地からも深刻な問題への発展が懸念される。歯冠部切除術とは、このような下顎第三大臼歯抜歯に伴う神経損傷を回避する目的で、歯冠切除のみ行い歯根は残す方法である。1990年代より欧米諸国で臨床応用が始まり、現在では下顎第三大臼歯処置の一方法として一般的に行われている。