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歯科性顎関節症の鑑別

【読み】
しかせいがくかんせつしょうのかんべつ
【英語】
dental differential diagnosis of temporomandibular joint syndrome
【書籍】
「増補改訂版 日常臨床のためのオクルージョン」
【ページ】
84

キーワード解説

歯科性顎関節症は顎関節部または筋肉内部から疼痛を発現させるものであるが、その鑑別にはリーフゲージを5~10分間、前歯部で咬ませる負荷テストを用いる。咬むのをやめて疼痛がすぐに消失する症例を筋・筋膜性の歯科性顎関節症と鑑別し、顎関節周辺の疼痛が放散性に残って消失しないものを顎内性(炎症性)の歯科性顎関節症、あるいは顎関節性(非炎症性)の歯科性顎関節症と鑑別する。さらに、これらのうち疼痛が大きい症例は顎内性(炎症性)の歯科性顎関節症とし、小さい症例は顎関節性(非炎症性)の歯科性顎関節症と鑑別する。なお筋・筋膜性の歯科性顎関節症の症例にはアンテリアシグメンタル・スプリント、顎内性(炎症性)の歯科性顎関節症の症例には両側性フル・スプリント、顎関節性(非炎症性)の歯科性顎関節症の症例にはミニ・スプリントの患者への装着が推奨される。