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磁性アタッチメント

【読み】
じせいあたっちめんと
【英語】
magnetic attachment
【書籍】
QDT 2008年7月号
【ページ】
78

キーワード解説

磁性アタッチメントとは補綴装置の支台装置の一種であり、一般的なアタッチメントが機械的な維持力を利用するのに対して磁力を利用する点を特徴とする。本体は磁石構造体と、それに対応する金属製の「キーパー」から構成され、磁石構造体を補綴装置側に、キーパーを支台歯(インプラント)側に設置して使用することが一般的である。なお、磁性アタッチメントは根面に設置されることが一般的であるが、歯冠外にも利用される。
 磁性アタッチメントは、その機械的維持力に依存しないという特徴から、(1)支台歯に側方力が加わりにくい、(2)着脱方向の制限がない、(3)形態が単純、(4)特殊な器具を用いずに口腔内への設置や技工操作が可能、といった利点をもつ。しかしその一方で、(1)キーパー付近の清掃の困難さ、(2)磁石構造体付近でのオーバーデンチャーの床破折、(3)MRI検査におけるアーチファクトの発生、といった欠点もあり、適応にはこれらの条件を考慮する必要がある。