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義歯床の破折修理

【読み】
ぎししょうのはせつしゅうり
【英語】
repair of denturebase fracture
【書籍】
『部分床義歯のトラブル解消法』
【ページ】
223

キーワード解説

義歯床の破折修理は、即時重合レジンを用いて破折部分を修理しただけでは、破折した部位からまた同様に破折を起こしてしまう。そこで再破折を防ぐための工夫が必要になる。義歯床の床用レジンの破折部は、あらかじめ即時重合レジンで仮に修理しておく。そのうえで破折線の表裏にガラス繊維(ファイバーコア4K、ペントロンジャパン)の方向をたがえて埋入し補強する。ガラス繊維を埋入する部位は、その厚み分だけをレジンを削除しておき、スーパーボンドを接着しておく。スーパーボンドが硬化する前にガラス線維を接着させる。硬化後、即時重合レジンをそのうえに塗布する。材料強度を増して破折を防いだだけでは、残存諸組織に咬合力によって為害作用を及ぼしてしまう。そこで十分な咬合調整を行い、破折の原因となった咬合の不調和を解消しておくことが重要である。