酸蝕症
- 【読み】
- さんしょくしょう
- 【英語】
- acid erosion
- 【書籍】
- QDT2008年9月号
- 【ページ】
- 44
キーワード解説
酸によってエナメル質が脱灰すること。侵蝕症ともいう。細菌が介在していない点でう蝕とは区別される。柑橘類などの酸性食品の過剰な摂取、過食嘔吐などの習慣的な嘔吐(胃酸の逆流)、工場の従業員が日常的に酸を扱う、プールで長時間塩素に曝される、などの原因により起こる。部位は前歯部唇側面が多く、下顎のほうが比較的起こりやすい。酸蝕症は楔状欠損の要因のひとつと考えられている。軽度であれば再石灰化の可能性もあるといわれるが、エナメル質表面の削合研磨を行い、重度であれば充填処置や歯髄処置、さらにポーセレンラミネートベニアやコンポジットレジン等による修復処置を行う。また、原因への対策をすることも重要である。