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根分岐部病変

【読み】
こんぶんきぶびょうへん
【英語】
furcation involvement
【書籍】
「歯科衛生士」2008年9月号
【ページ】
15

キーワード解説

根分岐部病変とは、歯根の分岐部にできた細菌性プラークによる感染症を意味し、病態に応じて1~3度に分類できる。

根分岐部病変はその形態的特徴から感染の除去が難しく、またエナメルプロジェクションの有無やルートトランクの長短などが病変の進行や治療に大きく影響する。さらに複雑な形態ゆえ診査・診断が難しく、根分岐部病変の治療には特別な注意が求められる。

根分岐部病変の診査では、通常の歯周検査に加え、ファーケーションプローブを用いた水平的な付着の確認が必須であり、治療においては、1度は非外科処置で改善可能だが、2~3度になるとトンネル形成や歯根分割、歯根切除療法といった積極的な治療が望まれる。術後は歯肉縁上のプラークコントロールが欠かせないため、適切な口腔清掃とSPT(サポーティブ・ペリオドンタル・セラピー)による管理が重要である。