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医療における患者参加と自己決定

【読み】
いりょうにおけるかんじゃさんかとじこけってい
【英語】
patient participation and self-determination in dental care
【書籍】
困った患者さんにどう活かす 診療室の行動科学 -成人へのアプローチ編-
【ページ】
72,73

キーワード解説

臨床における意思決定は、1)診断、2)治療内容の決定、3)予後の判定とメインテナンスにかかわる場面の中で行われる。これらは、科学的根拠、医療者の臨床経験と治療技術、患者の選好に基づいて医療者が主体となって行われる。この意思決定の過程で患者参加を図ることが、患者の治療や予防に対する内発的モチベーションを高め、自己決定を促すことになる。医療者は患者とのコミュニケーションの中で、患者参加や自己決定について、会話分析、表情分析、相互作用の評価、患者満足度評価などの観察法や質問法を用いて評価し、そのコミュニケーションを修正することが重要である。また、コミュニケーションには相互作用があるので、その場で確認することも求められるが、その確認方法として、1)双方に決定を共有する意思があるか、2)医療者がわかりやすい情報提供に努めているか、3)患者側の訴え・意思が表明されているか、4)患者の質問頻度などがある。