瘢痕組織
- 【読み】
- はんこんそしき
- 【英語】
- scar tissue
- 【書籍】
- the Quintessence 2009年5月号
- 【ページ】
- 184
キーワード解説
創傷が治癒するとき、断端が完全に密着して、後に肉芽組織が盛り上がらないで治癒するものを「一次治癒」といい、肉芽組織を経て緻密な結合組織が盛り上がるように治癒するものを「二次治癒」という。この盛り上がった組織を瘢痕組織という。
瘢痕組織ができる原因としては以下のことが挙げられるので、注意が必要である。(1)術後の炎症・出血・血腫の形成による軟組織の膨隆により、創面が開いたり、縫合糸で軟組織がちぎれたりする場合。(2)縫合が強すぎる場合。このときも創面の断端は壊死に陥ったり、縫合糸で引きちぎられたりする。(3)非鋭利的なメスで切開が行われた場合。(4)創面が滑らかでなく、複数の切開線や切り残しがみられる場合。
瘢痕組織ができてしまった場合、以下の対処法が必要となる。(1)創面が大きく盛り上がったときは、歯肉整形を行う。(2)瘢痕組織を切除後、創面をていねいに縫合する。