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過換気症候群

【読み】
かかんきしょうこうぐん
【英語】
hyperventilation syndrome
【書籍】
歯科衛生士 2009年 06月号
【ページ】
56

キーワード解説

急に息が苦しくなって、動悸、頻脈、めまい、手足のしびれ、時にはけいれんや意識消失など、突然の発作を繰り返す疾患。発作時の過呼吸で、動脈血中の二酸化炭素分圧(PaCO2)が低下し、このような症状を呈する。不安、緊張、恐怖心、精神的ストレスなどの心理的要因や過労などの肉体的要因が誘因とされる。20歳前後の女性に多いが、男性や老人にも起こりうる。また、歯科治療時の偶発症として起こることも少なくない。診療中に発作が起こった場合は、座位にして、呼吸をゆっくり規則的に行うように指示する。改善がみられない場合には、紙袋を患者の鼻と口に当てて呼吸させると、呼気中に含まれる炭酸ガスが再吸入され、PaCO2が上昇し、症状が改善する。これでも改善がみられない場合には、ジアゼパムを緩徐に静脈内投与する。