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高圧蒸気滅菌器

【読み】
こうあつじょうきめっきんき
【英語】
high-pressure sterilizing machine
【書籍】
歯科医院の感染管理 常識非常識
【ページ】
30、60、62、64

キーワード解説

 蒸気のもつ熱エネルギーを用いて微生物のタンパク質を変性させることによって、すべての微生物を殺滅する滅菌器。運用コストが安いこと、有害な廃棄物が出ないこと、他の滅菌方法と比較して、非常に短時間で滅菌保証レベルに到達できること、などの理由から広く用いられている。耐水性があり高温高圧に耐えられるものであれば滅菌が可能。真空ポンプによって内部の空気除去を行い、蒸気を浸透させる「プレポストバキューム式」と、空気除去/真空工程をもたない、ハイスピード滅菌器またはフラッシュ滅菌器とよばれる「重力置換式」の2タイプがある。日本で広く用いられている重力置換式は、蒸気浸透性が低く、多孔性のものや管腔構造のあるものには使用できないなど被滅菌物が限定されるので、注意が必要である。ヨーロッパの医療施設では、すでにハンドピースのような内腔のある器材には、プレポストバキューム式の使用が強く推奨されている。