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摂食嚥下訓練

【読み】
せっしょくえんげくんれん
【英語】
therapy for dysphagia
【書籍】
歯科衛生士 2009年9月号
【ページ】
69

キーワード解説

 摂食嚥下訓練とは、食物の取り込みや食塊形成、咀嚼、嚥下、栄養吸収、排泄などに関する機能をサポートする訓練で、マッサージや呼吸訓練、発声訓練、感覚運動反射を誘発するための刺激、口腔装置を用いた訓練などがある。非経口的栄養摂取法、仰臥位、加齢による口腔機能の低下は、QOLや栄養不良からの全身状態の低下などを招く他、誤嚥の原因の1つとされ、昨今では摂食嚥下訓練が多々行われている。
 訓練を行うにあたっては、個人ごとの背景疾患、医学的介入の内容、口腔機能、全身運動機能によって対応が異なるため、口腔だけでなく全身での問題点をよく把握する他、嚥下のメカニズムや解剖学・生理学を踏まえたうえでの対応がなされなければならない。そして、(1)呼吸路の安全性の確保、(2)口腔咽頭機能の賦活、(3)舌の運動様相に基づく食事の調整、の基本原則に準じて実施される必要がある。