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傾聴

【読み】
けいちょう
【英語】
listening
【書籍】
歯科衛生士 2009年9月号
【ページ】
17

キーワード解説

傾聴とは、患者のいいたいこと、伝えたいこと、望んでいることを受容的・共感的態度で聴くという、対面診療におけるコミュニケーションスキルの1つである。医療者が「患者から聞き出したい」と思っていることを医療者の言葉によって誘導するのではなく、患者に自身の考えを発現してもらうことが肝要となる。
また医療者側は、「聞く」(=hear)ではなく「聴く」(=listen)という、より能動的なコミュニケーション形態を採ることになり、たとえば開かれた質問(Open-ended question)、閉じた質問(Closed-ended question)、オウム返しなどの方法を使い、医療者側が患者に興味があること、患者の話をちゃんと聴いているという態度を示すことで、対面者・医療者として信用されるようになる。
さらに患者が話す言葉だけではなく、患者のようすや口調、表情などから患者の抱える問題や欲求を読み取ることも、重要なテクニックのひとつである。
このような傾聴ができることは医療者として特別なことではなく、「プロフェッショナルとして当然なこと」としてとらえるべきである。