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象牙細管

【読み】
ぞうげさいかん
【英語】
dentinal tubules
【書籍】
歯科衛生士 2009年10月号
【ページ】
3

キーワード解説

象牙細管とは、歯の象牙質全体にある直径0.8~2.2マイクロメートルの細い管のことである。象牙質内には無数の象牙細管が歯髄からエナメル象牙質境にかけて放射状に走っている。その中に象牙芽細胞の突起と組織液を含み、これらによって象牙質の形成と維持を行う。
また、これらの構造は象牙質表面側からの刺激を歯髄まで到達させる機構でもあり、う蝕や冷水、ブラッシングによる凍みや痛みを人が感じるのはこのためである。
この際、外部からの刺激や侵襲が歯髄に伝達されることにより生体反応が起こり、歯髄側には修復象牙質が形成され、象牙質表面側では象牙細管が唾液由来の有・無機物などによって次第に封鎖される。この封鎖が不完全な場合にも知覚過敏などが起きる。