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ネグレクト

【読み】
ねぐれくと
【英語】
neglect
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2009年12月号
【ページ】
41

キーワード解説

ネグレクトとは児童虐待(保護者により18歳未満の子どもに加えられた行為)の1つ。「児童の心身の正常な発達を妨げるような減食または放置」と定義され、児童虐待全体の約38%を占める。ネグレクトで児童によい日常の生活習慣が獲得されていない場合、一般的な児童に比べ口腔内にはう蝕の多発や歯肉炎、さらに口腔疾患の放置や重症化がみられる。そのような点から、歯科関係者は歯科検診や学校歯科の現場でネグレクトによる児童虐待の早期発見が求められる。なお、児童虐待防止法の第六条には「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない」とあり、この通告に関しては秘密漏洩罪の規定その他の守秘義務に関する法律に触れるものではないとされ、歯科医療従事者は虐待を疑っただけでも、通告の義務があることが明記されている。