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骨隆起

【読み】
こつりゅうき
【英語】
torus
【書籍】
QDT 2009年12月号
【ページ】
71

キーワード解説

限局的で境界が明確な骨表面の過剰発育。上顎に発生するものは口蓋隆起とよばれ、口蓋骨正中縫合部に好発する。下顎に発生するものは下顎隆起とよばれ、下顎骨の臼歯部舌側面、とくに第二小臼歯部に好発し、エックス線フィルム上に不透過像として認められる。原因については、遺伝的要因や咬合力・パラファンクションなどとの関連も疑われるが、明確にされてはいない。非腫瘍性の良性骨増殖と考えられており、褥瘡などが発生しないかぎり通常は無症状で、放置しておいて差し支えない。隆起表面は正常粘膜で被覆されているものの他部位より粘膜が薄くなっているため、外傷をともないやすい。また、隆起が著明で義歯製作上障害となったり、発音や咀嚼の妨げとなったりすることもある。そのような場合は、骨ノミやバーで外科的に切除する。