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ポーセレンマージン

【読み】
ぽーせれんまーじん
【英語】
complete porcelain labial margin
【書籍】
QDT 2009年12月号
【ページ】
132

キーワード解説

陶材焼付鋳造冠における唇(頬)側歯頸部(マージン部)の製作法は、症例に応じていくつかに分けられる。このうち、同部にメタルフレームの裏打ち(メタルカラー)がなく、前装用陶材のみで構成されていることをポーセレンマージンと呼ぶ。ポーセレンマージンは、マージン部に金属が存在しないので、歯肉縁付近の歯肉色を明るく保つことができ、フィニッシュラインを歯肉縁下深くに設定する必要がなくなる。また、グレージング処理された表面が歯肉と接触するため、歯肉とポーセレンの親和性が期待できる。しかし、ポーセレンマージンを付与する技工操作は煩雑であり、マージン部位の変形などのテクニカルエラーを生じやすいなどの欠点もある。なお、ジルコニアに代表される高強度かつ光を透過するオールセラミックフレームにもポーセレンマージンは用いられ、未だにその使用用途は少なくない。