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歯肉増殖症

【読み】
しにくぞうしょくしょう
【英語】
gingival hypertrophy
【書籍】
The 悩める歯科衛生士 インスツルメンテーション&コミュニケーション編
【ページ】
36

キーワード解説

歯肉増殖は、さまざまな原因によって引き起こされる歯肉の過形成のことで、1)単純性歯肉増殖(歯肉の組織の増殖と血管の反応性の変化が合併したもの)、2)歯肉線維腫症(非炎症性の歯肉増殖)、3)薬物誘発性歯肉肥大の3つに分類される。中でも、全身疾患を抱える方の増加にともない、患者さんの中には薬物が原因の歯肉増殖がみられることがある。主な薬物として、高血圧症や狭心症の治療薬であるニフェジピン(カルシウム拮抗薬)、てんかんの治療薬であるフェニトイン、免疫抑制剤であるサイクロスポリンAなどがある。歯肉増殖症の患者を担当した場合、歯科衛生士は患者の全身疾患や服用薬を把握するのはもちろん、場合によっては歯科医師や医科と連携し、薬剤の変更を検討するなどの対処をすべきである。