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口内装置

【読み】
こうないそうち
【英語】
oral appliance
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2010年2月号
【ページ】
156

キーワード解説

閉塞型睡眠時無呼吸症候群に対する有効な手法に、口内装置(oral appliance:以下OA)を用いた治療がある。OAはその形態から、(1)舌保持型装置、(2)下顎前方位型装置の上下顎一体型、(3)下顎前方位型装置の上下顎分離型の3種に大別される。(1)は顎関節や咀嚼筋に障害があり下顎を前方に位置することが困難か、あるいは無歯顎や歯周病による歯の動揺などで歯に維持を求めることが困難な場合に有効な装置。(2)は下顎を前方に位置することに問題がなければ、製作が簡便で単純なものなら技工代もほぼ保険請求内でカバーできる点でもっとも一般的な装置。(3)は装着中の開閉口などの自然な動きや、装置製作後の下顎前方位量の調整が可能と、従来の問題点が軽減・緩和された受け入れやすい装置である。今後はOAが睡眠時の呼吸障害の管理という点で有効な選択肢のひとつであることを医科に対して積極的に働きかけていく必要がある。