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中核症状

【読み】
ちゅうかくしょうじょう
【英語】
core feature; cognitive impairment
【書籍】
歯科衛生士 2010年2月号
【ページ】
78

キーワード解説

中核症状とは、認知症の原因疾患(アルツハイマー病、脳卒中など)により脳機能に障害が生じ、その障害として一次的に表れる症状である。記憶障害、判断力の障害、計画的にものごとを実行できなくなる実行機能障害、時間や場所などがわからなくなる見当識障害、失行、失認などがある。一般的にこの中核症状を改善することは困難とされている。
 中核症状は認知症では必ず認められる症状であるが、中核症状を背景に周囲の環境が誘因で表れる症状を周辺症状と呼ぶ。徘徊、異食、もの取られ妄想などがよく知られている。
 中核症状と周辺症状は、認知症の症状の理解に不可欠な概念であり、認知症患者のケアでは確実におさえておく必要がある。