接着阻害因子

【読み】

せっちゃくそがいいんし

【英語】

adhesion inhibitor

【書籍】

接着治療失敗回避のためのポイント45

【ページ】

174

キーワード解説

接着を用いた治療を行う際に被着体表面に付着しており、接着を阻害する因子を接着阻害因子と呼ぶ。具体例を挙げるとプラーク、歯石、唾液、血液や滲出液やその乾燥物、仮着材や仮封材の残渣などである。接着性レジンセメントでは化学的接着に期待するため、接着阻害因子の除去は重要である。
これら接着阻害因子を除去して、接着を確実なものとするためには、水洗、中性洗剤による洗浄、エタノール洗浄、アセトンやジクロルメタンによる洗浄などの方法がある。アセトンやジクロルメタン以外は超音波洗浄器を併用しても効果的である。また接着阻害因子が付着した支台歯の清掃は困難であるが、一般的な方法としては、手用器具による清掃、水洗、エタノール綿球による清拭で接着阻害因子を除去する。