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アーチレングスディスクレパンシー

【読み】
あーちれんぐすでぃすくれぱんしー
【英語】
arch length discrepancy
【書籍】
診断力のつくセファログラム読みとりのテクニック
【ページ】
42

キーワード解説

アーチレングスディスクレパンシーとは歯槽基底周長(歯を収容する歯槽部の大きさ)と、歯の近遠心幅径の総和にどれくらい「差異」があるかを算出した数値である。大多数の症例はこの値がゼロではないため、これを解消する必要性が生じてくる。
値の算出は、下顎のスタディモデルを用いて左右第二小臼歯遠心面間の歯根尖付近歯槽部円周距離を真鍮線などで測り、その値から左右第二小臼歯間に存在する歯冠近遠心幅径総和を減じて求める。しかし、この方法では歯列弓上の「ライン」をどこに置くかを決めることがなかなか困難である場合も多く、Jarabackによるブロークン・コンタクト法(変法)を推奨するものが多い。この方法は歯列周長の過不足がある部分を部位ごとに算出し、その総和を求めるものである。
未萌出歯・埋伏歯については、咬合法エックス線写真などから拡大率などを考慮して測定し、欠損歯については同名対称歯ないしは平均値を代入して求める。