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口腔筋機能療法(MFT)

【読み】
こうくうきんきのうりょうほう(えむえふてぃー)
【英語】
oral myofunctional therapy
【書籍】
歯科衛生士 2010年8月号
【ページ】
35

キーワード解説

口腔筋機能療法(MFT)とは、舌・口唇・頬筋・咀嚼筋などの口腔周囲筋の機能を改善し、歯列に及ぶ筋圧のバランスを整えるためのプログラムである。不正咬合や矯正治療の後戻りなどの原因となる口腔機能の諸問題を改善する指導法として主に歯科診療室内で行われており、歯列の正常な成長発育を促進するとともに、健康な歯列を長期間維持するための環境づくりを目指すものである。指導対象は小学校低学年から成人までと幅広い。
プログラムは各口腔周囲筋の訓練、咀嚼・嚥下・発音訓練、口唇と舌の安静位の訓練などによって構成されているが、各患者の口腔周囲筋や歯列の状態によってカスタマイズされる。患者は2~4週間ごとの通院指導に従い自宅でのトレーニングを毎日行なう。
矯正治療にMFTを取り入れることにより形態と機能の両面からのアプローチをすることができる。より良い形で歯列の長期安定性を得ることができるとされ、長期的に患者の口腔の健康をサポートする歯科衛生士にとって新たな活躍の場としても期待される。