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顎動脈

【読み】
がくどうみゃく
【英語】
maxillary artery
【書籍】
別冊 臨床家のための矯正YEAR BOOK \'10
【ページ】
30

キーワード解説

口腔領域に主として分布する動脈。外頸動脈の終枝として前方に向けて分岐したのち下顎枝と外側翼突筋との間を前進し、ついで内側に向きを変えて、外側翼突筋の二頭の間を通って深部の翼口蓋窩に入る。経過中には各部位でそれぞれ13本の分枝に分かれる。
顎関節の内側面を経過中に下歯槽動脈が下方に分岐し、顎舌骨筋に枝を出したのち下歯槽神経とともに下顎孔に入る。下顎管中を経過中に多数の小枝(歯枝)が歯根膜や歯肉の血管網を作ったり、歯槽底の小孔から歯の根尖孔に入った枝が歯髄に達して微小循環にかかわったりする。下顎第二小臼歯部で前歯部に分布する枝を出したのち、後方に向きを変えながらオトガイ孔から出てオトガイ動脈となり、オトガイ部や下唇の部位に分布する。また、顔面動脈の枝のオトガイ下動脈と交通する。